医学生と、本棚

医者4年目(後期研修医(専攻医))がゆるく書いてるブログ。(ゆったり更新中)

【医学生の実態】医学部◯年生って何してるの?1〜4年生編

医学部生活は”6年間”あります。

6年生になった今、当時のことを思い出しながら、各学年何をしていたか、ざっくり書いていこうと思います。

今回の記事は4年生までです。

 

1年生〜3年生:授業、テストを頑張る期

1年生の前半(大学デビュー)

普通の学部の大学生とそんなに変わらないんじゃないかと思います。朝学校に行って、とりあえず講義を受けます。英語、外国語や化学や物理、統計学、文系の授業など単位に必要な授業を取って、レポート提出に追われたりしていました。楽な授業はどれなのか、先輩から新歓の時にでも聞くと教えてくれると思います。

1年生の後半〜2年生(基礎医学の勉強) 

1年生の後半からは、やっと医学部らしい勉強が入ってきます。

基礎医学という、臨床医学の基礎となる科目を学びます。解剖学、生理学、生化学、薬理学、病理学、細菌学などですね。基礎医学の研究室から先生が来て教わります。

医学生登竜門の解剖学実習やら、体の細胞をひたすら顕微鏡覗き込んでスケッチをする、組織学実習を行うのはこの時期です。

解剖学実習って何するんですか、怖くないの??ってよく聞かれるんですが、イメージは、ホルマリンの香りとご献体を保つためガンガンにききすぎた冷房に耐えながら、ご献体に感謝しながら、体の一つ一つの構造を確かめていきます。葬儀にも参加させていただきました。そしてたまに見学に来る看護学生や専門学校生のきゃー!!ギャー!という初々しい反応に、慣れてしまった現実を突きつけられながら、おー若いなー、可愛いなとか考えながら、着々と解剖を進めていきます。ここですよね、ナースさんと女医さんの可愛さの差は笑

またこの辺りからかなり試験だらけになり、きつくなってくると思います。解剖学のテキストのページ数、1000ページとか超えて来るので笑。ただ過去問をしっかり対策すること、みんなが勉強しているくらいはきちんと仕上げることを怠らなければ、バイトや部活に明け暮れてても、大丈夫だと思います。この頃は‥時期はたしか12月のクリスマス前とかだったんですが‥班の皆で集まって、夜中の1時くらいまで勉強してましたね。友達や一緒に勉強する人がとても大切だと思います。

 

追試地獄に陥る人、試験を落として留年する人、ゴロゴロ出て来る時期でもあります。

追試で受かれば、大丈夫ですけどね!!(受けたことないけど)

この時期の、一夜漬け、ぼっち勉強はオススメしません

 

2年生後半〜3年生(臨床医学の勉強)

基礎医学が終わると、次は臨床医学を教わります。

臨床医学というのは、内科、外科、小児科、産婦人科、整形外科、精神科、眼科、放射線科、泌尿器科、耳鼻科、皮膚科‥など病院でよく見る科ですね。先生は実際に病院で診療にあたる先生方です。

基本的に基礎医学より試験が優しいことが多いです。(科によるかもしれない)

実際に病院で治療している先生なので、忙しいこともあり、優しめになっているのかもしれないですね。

ただ試験が1ヶ月に12個の時期とかあったので笑 油断は禁物です!!

こまめに勉強の計画を立てて、コツコツ進めていくのが大事だと思います。

 

4年生:基礎研究 CBT OSCE

基礎研究

基礎医学臨床医学が終わると、基礎研究をすることになります。

基礎研究では、基礎医学臨床医学の研究室に入り、研究をします。

解剖の研究室で、もう一度解剖実習をしたり、寄生虫の研究室で研究して先生と一緒に海外の発表に行ったり‥人によって、入る研究室によって様々だと思います。

先輩にどの研究室が良いかきいてみたり、1年生〜3年生の低学年の時から興味のある研究室に遊びに行って、情報を集めておくと良いかもしれないです。

CBTとは? 

CBTは、病院で実習する前に全員受ける、パソコンで受ける試験です。時期は学校により様々のようですが、4年〜5年で受験します。基本的にプール問題(過去問)が採点対象となるので、過去問の正解率が試される試験です。また一度解くと前の問題に戻れない、というのも特徴です。

また試験問題はランダムなので、人によって皮膚科ばかりでた、とか神経ばっかりでた、ということがあるので、満遍なく勉強する必要のある試験だと思います。

また、パソコンの画面の見過ぎで、とにかく目が疲れてドライアイになってしまう辛い試験でもあります。

CBTの勉強法

私は試験の半年前くらいに、クエスチョンバンクCBTを5冊(vol1〜5)買って、1周目は本で、2周目はパソコンで頑張りました。エスチョンバンクのオンラインサービス、シャッフルして問題演習できるのでオススメです。動画も見れるようです。模試も受けれます!本番はパソコンの試験、しかもランダムなので、問題演習に関しても、一番本番に近い勉強ができると思います。1日30問シャッフルで解くだけでもかなり点数は伸びると思いますよ!

https://cbt.medilink-study.com/#/ 

クエスチョン・バンク CBT 2019 vol.1: プール問題 基礎編

クエスチョン・バンク CBT 2019 vol.1: プール問題 基礎編

 

 

また私、MECの動画講座をCBTの対策で一応取って見たのですが、、今考えるとクエスチョンバンクだけで十分だった気がします。なぜかというと、今思うと国家試験用の動画より気合いというかクオリティがうーん‥という動画が多くて、しかも長すぎて結局全部見れなかったからです。忘れていそうな生化学などの範囲はしっかり動画見ましたけどね!!動画が間違っていることもあり、混乱することも‥ありました。動画をたくさん見るのに時間を使うよりは、過去問をたくさん解いた方がコスパが良いかもしれないです。

連問の試験は、国家試験の臨床長文問題に近いので、国家試験用の動画を見ても良いかもしれないですね。今後のためになると思います。

動画講座はMECの他、TECOM、Medu4、Qbonlineがありますが、CBT対策としては、エスチョンバンクを5冊揃えて、真面目に解く(余裕があれば+動画講座)で十分だと思います。

あとCBTでは赤血球の数などの基準値を見ながら試験にのぞむことができますが、国家試験ではどうせ覚えるので、クエスチョンバンクやらの裏表紙に付いている基準値は、CBTの時から、覚えてしまったほうが良いと思います

動画講座は私はTECOM以外触っているので、今度それぞれの動画講座の強みや受けて見た感想についてはまとめたいなーと考えてます!(どれ選ぶか、めっちゃ迷ったので。)

OSCEとは?

オスキーとは、病院実習が始まる前に全員受ける、実技試験のことです。

医療面接、全身状態とバイタルサイン、頭頸部、胸部、腹部、神経、四肢と脊柱、基本的臨床手技、救急など、学習評価項目を、先生方(病院内の先生、外部の先生方)に評価されます。

人形を人に見立てて、話しかけたり、体をさわったりもします。模擬患者さんのこともありますが。

それを見守る評価者の先生方‥。

まあシュールな試験です。

OSCEの勉強法

配布される、公共社団法人 医療系大学間共用試験実施評価機構(CATO)の臨床実習開始前の「共用試験」という冊子に評価される項目は全て載っているので、それを暗記して、友達や後輩に協力してもらって、面接や腱反射、腹部や胸部の診察など‥に染み込ませて行きます。試験のために評価機構が作成した動画もあるので、それを見ながら真似をします。

問診の上手なとり方を友達と考えたり、男友達に上半身脱いでもらって体使わせてもらったり‥とにかく一人ではできないので、協力して乗り越えましょう!

また、とにかく大事なのは、患者さんに配慮した行動を心がけることだと思います。

「聴診器、冷たかったらおっしゃてくださいねー。」何回言ったことでしょう。

評価者に厳しい先生がいると落ちることもありますが、基本的には2週間ほどの練習で大丈夫だと思います。

本番に弱いタイプの人は要練習かもしれません。真面目な方は、診察と手技がみえるを読みましょう。

診察と手技がみえる〈1〉

診察と手技がみえる〈1〉

 

まとめ

1〜4年生までのダイジェストでした。大まかな流れはこんな感じですね。思い返すと、ほんと頑張りましたな、自分。

低学年のうちから、こういう感じなのかー。と知っておくだけでも全然違うと思います。とにかく友達、先輩、後輩は大切にしましょう。詳しいことは身近な人が一番知っています。

 ここまで、乗り切った後は、、晴れて病院実習です!これはまた別記事で書いていきますね!

↓続編

otnika301-703.hatenablog.com