医学生と、本棚

医者4年目(後期研修医(専攻医))がゆるく書いてるブログ。(ゆったり更新中)

最近の読書感想。(ヤンキーと住職/さかなクンの一魚一会/首里の馬/水の家族 /てっとり早く見た目で運が良くなる本)

本当にご無沙汰しております。まだ寒いですが、ちょっとずつ暖かくなってきていますね。

そして、WBC、本当に、素晴らしかった。ありがとう、侍ジャパン!!私とも同級生の選手たちが活躍していて、とっても元気でました。最後の試合はお仕事でちゃんと見られなかったので、あとでゆっくりみようと思います。

そしてわたくしですが、プライベートで色々ありまして、読書に頭が回っていませんでしたが…元気よく書いていこうと思います!

今日は最近読んだ本について書いていこうと思います。

 

 

ヤンキーと住職

実際の浄土真宗のお坊さんがかかれた漫画。楽しく学べる仏の教え。

ツイッターで話題になり、それが書籍化したものです。1話を読む機会がありまして、興味が湧いて、書籍も購入しちゃいました。

この漫画の良いところは、ヤンキー(たち)と住職、周りの人たちの掛け合いと、仏教の教えのミックスといいますか…難しくて堅苦しい印象の仏教をだいぶわかりやすくとっつきやすくしてくれているところだと思います。この発想はいままでなかったのではないでしょうか。とても面白かったし、勉強になりました。(作者の住職さんは、仏教の考え方を漫画にしてわかりやすくした故の懸念というか、仏教を本当の意味で知ってほしい気持ちや作者の想いだったり、仏教用語のくわしい解説を、書籍では文章として、しっかり書かれていましたので、気になった方は書籍の一読を、おすすめします。)

ヤンキー漫画や映画なんかで彼らが着ている特攻服にかかれているイメージのある“天上天下唯我独尊”

本当の意味で理解している人って少ないのではないでしょうか??(私も間違って理解していました笑)

あと印象に残ったのが、“卑下慢”(ひげまん)です。

自分より優秀な人を指して、自分はそれより下だというフリをして驕り高ぶる煩悩のこと。

これは、ぐさっときました。自分を卑下することも慢心の一つになるんですね…。自分を卑下、謙遜することが美徳というか、日本人の文化としてそういったところはあるように思うし、私もちょっとそういった思考になることがあるので、これも煩悩なのか…!と理解して自分を諌めようと思いました。うーん、深い。勉強になりました。

 

てっとり早く見た目で運がよくなる本 油井 秀允

ずっと前にも読んだのですが、再読しました。題名的に怪しい本?と思うかもしれないですが、大事なことが書かれています。

要は“見た目(印象)をよくすると、その本人の行動や、他の人から見た印象を変えることができて、運気が良くなる”ということです。

当たり前、と思いきや、ふとした瞬間やっぱりできてなかったりして…

この、見た目に絞って書いた自己啓発本ってありそうでなかったと思うので、定期的に読み直したくなる本です。

朝ギリギリに起きて適当に食べて、バタバタ準備するのではなく、

ちゃんと起きて、顔洗って身支度を整えている際に、顔色が悪くないかや、笑顔の練習をしてみたり、ゆっくりお茶でも飲んで、自分を見つめ直す時間を作ってみたり。

ボロボロの靴を履き潰して、毎日全身真っ黒な服を毎日着るのではなくって、仕事内容やTPOにあった服装や、顔色がよくなる服を着て、靴も磨いてみたり、爪を磨いてみたり。

“自分を見つめ直す時間を充実させる”こと。

忙しい、体調が悪くしんどいと、つい後回しになって、髪、眉ボサボサで顔色も悪くて唇カサカサ…で出勤、そして周りから心配されたり、他の人からの話しかけられやすさレベルも減少…という事態になってしまいがちですが、

やっぱり気をつけないといかんよな、と思い直しました。自戒のためにこれからもちょくちょく読み直そうと思います。(最近は朝も起きれず、全然できてなかったりするので気をつけたいと思います…笑)

 

首里の馬 高山羽根子

タイトルで惹かれ、芥川賞受賞作ということで読んでみました。

読後感が今までにない感じで、一言で書くと不思議なお話しでした。

沖縄の首里が舞台。青い海、白い砂浜。明るくて元気な少女を背中にのせて、綺麗な馬がかけていく…

みたいなお話しでは全然ありません。(そういう爽やかなお話だと思って、手に取ってしまいました笑)

国や地域問わず、色々な事情で孤独となっている人と人とが、クイズ(問読(といよみ))を通じてつながり、最後は“沖縄の記憶”が誰に届くでもないところへ…

という想像とは全然違うお話しで、夢中で読みました。

クイズは昔から苦手で、きっと理解できていないところもあるな、と思ったので、時間が経ってから、もう一度読みたいです。(他の作品のレビューや、この本のあとがきを読むと、元々わからなさやスッキリしない感じが残る作家さん、なのかもしれないですが笑)

 

水の家族 丸山健二

私の本棚の奥底の積読から、最近発掘したものです。アマゾンの記録を見る限り2019年に古本を購入していたので、かなり眠っていました笑

私の好きな作家さんの、三浦しをんさんが、この本を好きとおっしゃっていたので、ずっと読もう、読もう、と思っていて、読んでいなかった本です。少しずつ、時間がある時に読んでいました。

ある家族に起こったお話が、綺麗な表現で描かれています。内容は思ったよりも衝撃的で重たかったですが…

水はもちろんのこと、生と死、草木、綺麗なものから汚いものまで、一気に体感できる本ってなかなかないので、味わいながら一読しました。

どうやったらこんな風に書けるんでしょうか。

文章の書き方も特徴的で、不思議なリズムに引き込まれ、とても読みやすかったです。

丸山健二先生の本はこれが初めてだったので、色々読んでみようかなと思いました。

 

 

さかなクンの一魚一会:まいにち夢中な人生

我が家のテレビで流れている率が圧倒的に高いNHKの”ギョギョッとサカナスター”さかなクンとかのんちゃんという女の子が全国のサカナの世界を深掘りする番組です。

かのんちゃんが最初はちょっと一歩引いている感じだったのが、段々慣れてきたのか、前のめりでさかなクンの話を聞いているのもなんだかちょっと嬉しかったり笑

とうわけでさかなクンファンの旦那さん。のんちゃんがさかなクン役をして話題になった“さかなのこ”を映画館で見てきた時に、一魚一会買ってきてくれたので借りて読んでいたんですが…

さかなクンってサックス弾けるんですね。本を読んで初めて知りました。そして上手い。カッコいい!


www.youtube.com

さかなクンのユーチューブで、サカナクションの山口さんと釣りしている動画が結構好きなんですけど…ほんとにさかなクンはいい人生歩んでるなって思います。大人になって思いますが、大好きなものを仕事にできるって本当にすごいことだと思います。

本を読むと、さかなクンの幼少期だったり、就活だったり、東京海洋大学の特命助教になるまでの話だったり…色々書いてあったのですが、一番印象に残ったのがお母さんの話でした。

さかなクンのお母さんってどんな方か、気になると思うんですけど、さかなクンのために毎週水族館へ行ったり、おさかなを食べさせてあげたり、水槽を用意してあげたり、家の床がびちゃびちゃになっても魚を飼育させてあげたり、いやーほんとにすごいですよ。バイタリティーとその精神が。

私が幼少期の頃は、母に“これやりたい!”と伝えても、母の趣味や興味、教育方針に合えばいいのですが、合わなかった場合、普通に怒られるか、えーそれやる?とか、変じゃない?とか、ちょっと笑われたりして終わってしまって(全然悪気はなかったと思うけど怒られるより傷つきますよね。小さい頃のことは何も覚えてないけど、そんなことだけはずっと覚えている…)、次第に自信がなくなって、何もできなくなったな〜というのがあったので、全力で背中押してくれる系の母ってやっぱり偉大だなーって思いました。

あと、見守りつつ、一歩引くというか、子供のために全部やっちゃうんじゃなくて、一旦、本人のやりたいようにさせるというスタンスがいいなって思いました。

最近モンテッソーリ教育の本を読み始めたのですが、なんというかさかなクンのお母さんエピソードを思い出しまして…。やりたい気持ちを尊重するのって、大人にはなかなか難しいと思うのですが、私自身、選ぶ力というか、自主性があんまりないなと自覚しているので、

忘れず、心に留めておこうかなって思います。

 

これも読みたい。

 

 

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大変ご無沙汰しておりました。

実は私の中に、一つの命が宿りまして、現在そのために、色々と準備をしており、自宅の整理整頓を頑張っております。

中高の同級生が続々と二人目、三人目など授かる中で(やっぱりこういう話は本当にセンシティブなんだなって、妊活をして、初めて思いました。こういうことを書く時にはかなり気をつけないといけないですね。)私の場合、最終的に不妊治療まで行き着きましたが…どうやら私の場合はタイミングの問題だったようです。

私の今のお仕事は本当に特殊で、残念ながらこの世に来られなかった本当に2cmくらいしかない赤ちゃん、この世に生まれたけれども小さくして命を落としてしまったお子さん、不妊治療中、不妊治療中でがんと闘病しているの方の検体(男性も女性もです)などなど…

もしも私に医学的な知識がなかったとしたら、生きていて当然に思うかもしれない存在が、私の目の前では、すでに命がなかったり、

生よりも死や病気たちを、人よりたくさん見てきて、実際に触れているのもあるためなのか、結構不安に苛まれたりもするし(すんごいリアルな悪夢を見ます…)

子宮に癌を抱えながらも妊娠、出産した方(私より5歳くらいも若い方でした)の臓器であったり(出産と同時に子宮、胎盤を摘出されたため、子宮・胎盤を切り出し、診断させていただきました)、精一杯自分の人生を生きている人たちもいることもお仕事を通してですが、知っているので、

自分を受け入れながら、今しかないマタニティーライフを無理せずゆっくりすごそうと思います。というか、本当に健康に5体満足で生まれてきた私ってすごい存在。感謝。

最近色々な方への報告を済ませていますが、とりあえず身近な人には喜んでもらえてよかった。日に日に仕事が辛くなっていますが、頑張って働こうと思います。(世間のワーママさんたちって本当にすごいですね…!)

そして…家の整理整頓なのですが…

洋服の類は、だいぶ減らすことができましたが、旦那さんの漫画と私の書籍が多すぎる問題が進行を阻んでいます…笑

整理しようとするともう一度読み直したりして、進まない進まない。研修医時代の本で使うかなととっておいたものも、正直いらないと感じているので、まずは専門書から片付けて…

文庫や小説コーナーが難関ですね‥

大事なものがなんなのか今一度考えないとですね。うん、やっぱり本はいいですよねー。

 

というわけで、わたくし、精一杯頑張ります。

またまた期間が空いてしまうかもしれませんが、節目節目で、これからも、ちまちま書いていこうと思います。

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。