ファンタジーが生まれるとき 『魔女の宅急便』とわたし 感想 【角野栄子】
私は肩がかるくなるくらいの「ぽっ」がすきだ。
大切な家族を思う魔女の心の中にあった言葉はきっとこのぐらいの「ぽっ」だと思う。
そういう言葉を使って、みんながそれぞれの感じ方で、気楽に遊べる物語を書きたいと私はいつも願っている。
私の物語は、たぶん私が書いているのだけど、読む人ひとりひとりの物語になっていったら、嬉しい。それが最高!
主人公キキの生みの親である、角野栄子さんの本を読みました。
読んでいるとまるでジブリの世界に入り込んだかのように、
風景が浮かぶのです。頭の中に。
青い空を逃げるように飛んでいく、白い帽子。
ずっと締め切っていた窓をひらいたら、ふーっと入ってきた風。
サンバの音が毎日鳴り響くブラジルで生まれ育った、いつも足は踊りモード、手は太鼓モードの少年、ルイジンニョ!
筆者が子供の頃、そして若い頃見てきたことの、
匂いや色や感覚、そして気持ちまで、スッと入りこんでくるのです。不思議。
そんな調子で、するすると明かされていく、
筆者の作家としての歩んできた道と、魔女の宅急便のできた秘密たち。
想像をほわほわと膨らませて、そのままどこかに飛んでいってしまいたい時、
やさしい気持ちになりたい時、読んでみるのはいかがでしょう。
ファンタジーが生まれるとき―『魔女の宅急便』とわたし (岩波ジュニア新書)
- 作者: 角野栄子
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2004/12/21
- メディア: 新書
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この本、最高でした。読んでいて久々に得られた、安心感とワクワクした気持ち。
一度だけじゃなくって、時間が経ったらたぶんもう一度この本、開くだろうなっていう予感が、ページをめくるごとに、やってくる。この感じ!
角野さんの他の本も気になってきました。
こんなおしゃれな、おばあちゃんになりたいです。
『魔女の宅急便』が生まれた魔法のくらし 角野栄子の毎日 いろいろ
- 作者: 角野栄子
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2017/03/29
- メディア: 単行本
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最近読んでいないファンタジー小説。
今、読みたくってたまらないです。まずは魔女の宅急便の原作読んでみようかな。
あとちょっと関連してなんですが‥
神保町に行った時、魔女宅のパンフレットをゲットしてきたのです!という自慢です。
これ読んで初めて知ったのですが、キキとウルスラって声優さん同じなんですね!びっくりです。全然気付きませんでした。
ジブリの他のパンフレットもどこかでゲットできないかなあ。ネットのオークションとかで出品はあったけど、神保町に実際行って、雑然と積み重ねられた、古ーい映画のパンフレットの中から、見つけ出す方が楽しいのです。
はー、神保町なかなかいけないんですけど、行きたいですー‥!
それでは、今日も読んでいただきありがとうございました!
今日も素敵な1日をおすごしください!